イギリスのスラングをまとめたサイトは他にも色々とありますが、こちらは一味違います!
というのも、私自身がイギリスのスラングに洗礼を受け、いつの間にか自分でも使ってしまっているという点です(笑)
主に1年間のイギリス生活で耳にしたり、フィアンセや友人が使っているのを聞いたことがある身近な言葉を例文と合わせてまとめました。
- イギリスのスラングにはどんなものがある?悪口ばかりって本当?
- 1. cheers, ta(チアーズ、タ)
- 2. alright (オーライ)
- 3. blimey (ブライミー)
- 4. lovely(ラブリー)
- 5. brilliant(ブリリアント)
- 6. wicked (ウィキッド)
- 7. posh (ポッシュ)
- 8. proper(プロパー)
- 9. fancy(ファンシー)
- 10. peckish(ぺキッシュ)
- 11. knackered(ナッカード)
- 12. gutted(ガテッド)
- 13. pissed(ピスト)
- 14. skint(スキント)
- 15. fit(フィット)
- 16. smart(スマート)
- 17. bloody(ブラッディー)
- 18. bollocks(ボロックス)
- 19. rubbish(ラビッシュ)
- 20. bugger(バガー)
イギリスのスラングにはどんなものがある?悪口ばかりって本当?
スラングはある階層や社会に限って使われる表現を言います。その区分は、たとえば若者言葉や警察が使う隠語など特定の年代や職業などさまざまななものがありますが、例えば日本語で「マジ」「ヤバい」などもスラングと言えるのではないでしょうか。悪口や罵りの言葉が多いのはたしかですが、それ以外の表現もたくさんあります。
年齢や地域により使う言葉が違うため順位は出しにくいですが、比較的幅広く使われているものを取り上げました。
1. cheers, ta(チアーズ、タ)
「Cheers!」と言って乾杯の挨拶がわりに使われるこの言葉は、イギリスでは「ありがとう」の意味で多く使われています。
“I’ve saved your seat.” “Cheers! “ 「席取っといたよ」「ありがと!」 “Here’s your change” “Ta” 「お釣りです」「どうも」
Thank you よりカジュアルな場面で使われます。「ta」も同様です。
また「ta-ta」と繰り返して使うと「さようなら」の意味で使われます。直接聞いたことがありませんが、イギリス人の先生がYouTubeで使っていました。
2. alright (オーライ)
本来の意味は「大丈夫」ですが、イギリスでは「How are you(調子はどう?)」の代わりに使われています。元はall right だったものが、くっついてalrightになったと言われています。
"You alright?" " Yeah, great thanks, you?" 「調子はどうよ?」「ああ、いいよ。そっちは?」 言い方はAre you alright?/ You alright?/Alright?などがあります。
3. blimey (ブライミー)
びっくりした時に言うソフトな表現です。いい意味にも悪い意味にも使われます。「God blind me」(神が私の目をくらませた)という表現から来ているとも言われます。
Blimey! What a huge dog! うわっ!なんてでかい犬なんだ!
4. lovely(ラブリー)
通常は「ステキな〜」と形容詞として使われますが、イギリスでは「ステキ!」「いいね!」など、「wonderful」の代わりに使われることが多く、至る所でこの言葉を聞きます。特に40代以降の女性が多用している感じがします。
Hove a lovely day! ステキな1日を。 "Shall we go to that new cafe?" "Lovely!" 「あの新しいカフェに行かない?」「いいね!」
5. brilliant(ブリリアント)
Lovelyと同じようにイギリスではよく聞く言葉で、Awsome, Excellent(すばらしい)などと同じように使われます。
一部の海外のサイトには「Brill」と省略して使うと書かれていましたが、私の周りの人たちは普通にBrilliantと言っています。
"How was the film?" "Brilliant!" 「映画はどうだった?」「めっちゃ良かったよ!」
6. wicked (ウィキッド)
「wonderful, great, cool」の代わりに「最高!すばらしい」などの意味で使われます。アメリカの映画に由来しておりイギリスでは1980年後半から使われ出しました。40代の私の婚約者もよくこの言葉を使います。
"I’ll bake cake" "Wicked!" 「ケーキ焼こうかな」「いいね!」
7. posh (ポッシュ)
高級、豪華などの意味のですが、「お高い」などやや揶揄するような皮肉っぽいニュアンスで使われる場合もあります。人に対して使う時は上流階級の人という意味になります。
Wow, you look posh today. Where are you going? あら、今日はエレガントね。どちらへお出かけ?
8. proper(プロパー)
「きちんとした、本当の」という意味でgenuineなどと同じように使われます。これも割と何にでも使われており、veryと同じく「とても」の意味になることもあります。
She has never had a proper job. 彼女は一度もきちんとした仕事をしたことがない。 This is a proper cup of tea. これはちゃんとした紅茶だ。
9. fancy(ファンシー)
通常は a fancy restaurant 「おしゃれで高級なレストラン」のように使われる形容詞ですが、イギリスでは「〜したい、〜が好き」の意味で使われます。
What do you fancy for dinner? 夕飯に何が食べたい? Do you fancy going to a cinema? 映画行きたい? I fancy him. 彼のことが好き。
10. peckish(ぺキッシュ)
小腹が空いたというときにこの言葉を使います。お腹が空くは、I’m hungry、小腹が空くは I’m little hungry になりますが、私はこのぺキッシュという響きが好きです。
peckというのは鳥がクチバシでつつくという意味です。何となくかわいいですよね。
I’m peckish. 小腹が空いたなあ。
11. knackered(ナッカード)
この言葉は疲れ切ってヘトヘトだという「exhausted」と同じ意味で使われます。
I was knackered after work. 仕事の後はヘトヘトだったよ。
12. gutted(ガテッド)
とってもがっかり・・・「extremely disappointed or sad」と同じ意味です。
この言葉には「内臓を抜かれたとか、完全に破壊された」という意味があり、中身を根こそぎ持っていかれたという空っぽの状態がイメージできるようですね。
I was gutted not to see you. 君に会えなくてがっかりだったよ。
13. pissed(ピスト)
drunkと同じく「ベロベロに酔った」という意味です。
「pissed off」 だと「very angry(とっても腹が立つ)」の意味になりこれはイギリス以外でも使われる表現です。
I was really pissed last night. 昨日超酔っ払っちゃったよ。 He pissed me off! 彼はムカつくなぁ!
14. skint(スキント)
「broke, no money」と同じで、お金がないという意味の言葉です。一時的な金欠状態の時に使います。
I can't go out, I'm skint. 金欠だから出かけられないよ。
15. fit(フィット)
健康的なだけでなく、「attractive, sexy, good looking」などと同様、外見がいい、とっても魅力的、セクシーなどの意味で使われる言葉です。動詞だと「〜に合う」の意味があります。
Wow, look, he is really fit! ワオ!見て、彼、超イケメン!
16. smart(スマート)
「頭がいい」という意味で使われる言葉ですが、イギリスでは「おしゃれ、ファッショナブル、フォーマルな装い」など外見を褒める時に使われます。
You look smart in your new dress. その新しいドレス、おしゃれね。
和製英語の「痩せている」という意味は英語の元の言葉にはありません。
17. bloody(ブラッディー)
映画Harry Potterでも「Bloody hell」(くそっ!)などの言葉が登場するので、聞いたことがある人もいるかもしれませんが、この「bloody」はイギリスでお馴染みの言葉で、怒りの気持ちを強調したい時に使います。
ただし、最近の若者はもっと強烈な言葉(Fワードなど)を使うようになってきているので、こちらはやや古典的な印象もあります。
You bloody idiot! この大バカもんが! It's bloody hot today! 今日はクソ暑いな。
bloody 自体は「血だらけの」という意味でトマトジュースを使ったカクテルの「bloody merry」は残酷な処刑をした16世紀のイングランドのメアリー女王にちなんでいると言われています。
18. bollocks(ボロックス)
続くこちらも罵り言葉の一つで、「本当じゃない、ばかばかしい」ことに対して「ちくしょう」「くそ」などと怒りをあらわにする時に使われます。アメリカをはじめ広く使われているbullshitがこれに近い意味を持っています。
ややお下品なのですがこのbollocksは「睾丸」を意味します。
Bollocks! I am late for work! くそっ!仕事に遅れる!
おかしなことに、dog’s bollocksになると、「最高、素晴らしい」といういい意味で使われます。
19. rubbish(ラビッシュ)
ゴミという意味のこの言葉は、trash,garbigeなどと同様で「rubbish bin(ゴミ箱)」のような用法がありますが、皮肉好きなイギリス人は「程度が低い」「カス」などの意味で何かをけなす言葉としても使います。
The film was rubbish. あの映画はゴミだった。 Don't listen, he is always talking rubbish! 聞くなよ、ヤツはいつもたわごとばかり言ってるんだ。
20. bugger(バガー)
日本語の「バカ」と発音も何となく似ているこの言葉、意味も似通っており「①バカな、ムカつくやつ」②同情を込めて「哀れな〜」という意味があります。また「くそ」という意味でbollocksなどと同じように怒りを表す時にも使います。
Bugger, you shouldn't drink too much. バカ、そんなに飲むもんじゃないぞ。 The bugger has lost everything in a house fire. あの哀れなヤツは火事ですべてを失ったんだとよ。 Bugger! I missed my train! くそ!電車に乗り遅れた!
以上、イギリスのスラングとカジュアル表現を20個ご紹介しました。後編に続きます。
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