「完璧な紅茶には塩をひとつまみ」という米科学者の主張にイギリス中が沸いたように、イギリスと紅茶は切っても切れない関係があります。紅茶は生活の一部として根着いており、誰かの家にお邪魔すると、紅茶を出してくれることが多々あります。
イギリス人はどうしてよく紅茶を飲むようになったの?
イギリスに紅茶が伝わったのは、1650年頃オランダからだと言われています。当時のイギリスではコーヒーが主流で紅茶はロンドンのコーヒーハウスで飲まれる程度でした。
1662年にはチャールズ2世と結婚したポルトガルのキャサリン女王が自国の上流階級で流行していた紅茶をイギリスに持ち込み、これまで薬用として引用されていた中国産の紅茶を嗜好品として楽しんだり、当時は貴重だった砂糖を入れて飲んだりしました。このスタイルが、またたく間にイギリス貴族の間でブームとなりました。
1702年に即位したアン女王は美食家として知られており、紅茶が大好きで1日に何度も飲んでいたそうです。今では当たり前の習慣となっている朝の紅茶も彼女が始めたと言われています。
極東の中国から輸入せざるをえなかった紅茶は、高級品でした。しかし、東インド会社が1823年にインドで発見したことを皮切りに、インドだけでなくスリランカで紅茶を栽培するようになりました。紅茶生産量は中国を上回り、紅茶の税金や価格が下がり市民にも広く普及されるようになりました。
イギリスではどんな紅茶が飲まれているの?
私はイギリスに初めて行くまでは、イギリスは本場だから紅茶は茶葉で入れるのが主流だと思っていました。
そんな私の期待を裏切り、よほどこだわりがある紅茶専門店以外のティールームやカフェでは、マグカップかティーポットにティーバッグを入れて出されるのが普通だということを知りました。
紅茶はホットでミルク(と砂糖)を入れて飲むのが主流で、濃いお茶を好む人も多いです。
イギリスでボランティアをしていた時、同僚がマグカップでティーバッグ5分ほど煎じた後、おもむろにティーバッグをスプーンの背でぐいぐいと押して、さらに濃くしようとしているのを見て衝撃を受けました。
イギリスで消費される97%以上の紅茶がティーバッグだとの調査結果が示すように、スーパーに並んでいるのはほぼティーバッグです。住宅街の大きなスーパーに行くと、業務用の300個パックなどを目にすることもあります。
1953年にティーバッグの販売を開始したテトリー社。
イギリスはスコットランドなどの一部地域を除き、硬水のため紅茶を入れると黒っぽい色になることから、ストレートの紅茶をblack teas dad
コメント